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タ イ ト ル:4省連携の活動紹介

発  表  者:高木 利久

所       属 :バイオサイエンスデータベースセンター

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       旨 :データベース統合の目的は、その価値の最大化を図り、ライフサイエンスの効率的な発展に寄与することである。そのため、分野ごと、あるいは、目的ごとの統合化は意味があっても、文科・経産・農水・厚労といった、行政単位ごとの統合化は意味がない。
  2006年頃から相次いではじまったデータベース統合プロジェクトは、当初は各省ごとにばらばらに進められていたが、その後、内閣府総合科学技術会議の主 導のもと、概算要求レベルでの連携が図られ、それにより各省の協力体制、棲み分けが明確になり、統合化に向けて、各省での実施内容の整合性が図られること となった。
このような枠組み作りと並行して、実質的な連携に向けた議論やそれに基づく作業も精力的に進められてきている。
  具体的には、まず、経産省プロジェクトと文科省プロジェクトの実務者レベルで定期的に打ち合わせが行われ、カタログ、横断検索、アーカイブの3つの主要 サービスについて、相互乗り入れが可能となった。これにより二つの省の統合データベースサービスの統合が図られつつあるといえる。現在、農水省について も、この3つの主要サービスに関して同様の連携が実施されつつある。厚労省に関しては、まだこの連携の枠組に乗るまでに至っていないが、医薬基盤研究所を 中心にアーカイブでの連携(例:トキシコゲノミクスデータが文科省のサイトからダウンロード可能に)などの形で統合化に向けた活動が進められている。
 これらの統合化に向けた活動はまだまだ道半ばではあるが、各省より一段高い立場で科学技術政策の企画立案、総合調整を行うことを目的とした総合科学技術会議が主導するプロジェクトの成果として、十分に誇れるものであると考えている。
 今後の課題は、これまでの活動をさらに発展させた4省統合ポータルの構築、国費を投じて実施されたプロジェクトから出てくるデータの共有方針の策定、パーソナルゲノムに代表されるヒト由来データの取り扱いのための指針作り、である。

参考文献:
高木利久(2011)「新たな段階に突入したわが国のデータベース─バイオサイエンスデータベースセンターの設立とこれからの課題」実験医学増刊Vol.29 No.15 特集「使えるデータベース・ウェブツール」p.14 (2348)

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図 データベース統合の段階的進展について